Rio de Janeiroのエスコーラ・ヂ・サンバにおいて、女性の存在感と役割が近年着実に拡大している。元記事では、2025年にグルーポ・エスペシアウに挑む2チームにおける女性の活躍が紹介されている。
- Mangueiraのバテリアでは、2023年に女性のみで構成されるシェケレパートが誕生。同エスコーラは約80年間バテリアにおける女人禁制を敷いていたが、2007年にIvo Meirellesがこの”タブー”を解禁。以降、女性参画の流れが広まっており今回の女性パートもその延長線上に位置づけられる。
- Gabriela Assis(Mangueiraの奏者)は、女性のみのパートについて「可能性を広げるもの(potencializador)」と発言。個々のメンバーの力を引き出し、バテリアにおける女性の存在感を高める契機になると考えている。
- Unidos de Padre Miguel(UPM)では、2022年に女性だけのバテリア「Batuque das Guerreiras」が発足。12歳以上の女性を対象に打楽器を学ぶ機会を提供し、才能と努力に性別は無関係であると示すことを目的としている。
- 指導にあたるVivian Pittyは、「誰かの場を奪うのではなく、女性自身の居場所をサンバの中に築くことが目的だ」と強調し、活動の意義を語っている。
Curiosidades
- シェケレ:西アフリカ(ナイジェリアやベナン)に起源をもち、19世紀にブラジルへ伝わった打楽器。乾燥させたひょうたんにビーズや貝を編み込んで作られ、歴史的には女性が作り・演奏することが多かったとされる。
- Mangueiraのバテリア女人禁制解除:2006年にバテリアにおける女性への門戸を開放。これは1928年の設立以来初めての試みで、翌2007年のカーニバルでは女性ヒチミスタが初参加。推進役はIvo Meirellesで、当時のメストリはRusso。
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UPMは2024年に初めてグルーポ・エスペシアウへ昇格し、2025年に同部門での初パレードを迎える。Batuque das GuerreirasはUPM内の独立したプロジェクトであるものの、練習スペースや楽器提供などエスコーラの支援を受けて活動している。
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